「例年に比べ、新中1生の通塾率が低い」
と他塾の先生たちが言っている。
なぜ、新中1生が塾に通わないのか?
少し理由を考えてみた。
この学年は、
小学5年生の最初からずっとコロナの生活をしている。
おそらく、その期間に進研ゼミやスタディサプリ、スマイルゼミなど、
タブレット教材や、動画教材を利用し始めた人数はかなり多いだろう。
コロナで学校が休校になり、
家庭内で勉強をさせないといけない。
でも、両親は共働きで、勉強を教えられる時間はない。
だから、タブレット教材や動画教材を導入するようになる。
ただ、こういう教材の問題点の1つは、
相対的な学力順位を知ることができないこと。
受験は、結局周りより優秀かで合否が決まるので、
自分が周りよりも勉強ができるのか、できないのか?
どの程度できるのか?どの程度できないのか?
こういう情報をちゃんと知っていないといけない。
たとえば、中学校の定期テストでは周りとの差がわかる。
塾でもしょっちゅうランキングテストはある。
また模試を受ければ、偏差値がわかる。
このように、相対的にどの程度勉強できるのか?
この指標をもとに、志望校を決めたり日々の勉強量を決めたりするのだ。
しかし家庭内での勉強では、
周りとの差がわからない。
だから、本当は全然伸びていないのに、
ずっとその勉強を続けている。なんてことが起きる。
小学生は定期テストがないので、
学力が落ちていても、
『ヤバいっ』と気づくことはない。
危機意識を持った親御さんや、
教育に熱心であればいいが、
そうではないご家庭だと、
中学生の定期テストまで気がつくことはないだろう。
おそらく新中1の生徒は
定期テスト以降にどっと塾に流れてくると思う。
しかも、そのタイミングで来る生徒は
ほんどが『やばいっ』と気づいた生徒だろう。