中3の数学は、他の科目と少し傾向が異なる。
誰でも取れるような基本問題(正答率が9割近くある)が
毎年かなり多く出るからだ。
ここを落とす生徒は、たとえ勉強がかなり苦手だったとしても
ほとんどいない。
一方で、正答率が3%といった
ほとんど誰も解けない問題もいくつか出る。
このように、簡単な問題と難しい問題の差が大きいのが
高校受験の数学である。
私がよく指導していて生徒たちに言うのは、
まずは、絶対取れる問題で落とさないこと。
偏差値50くらいの高校であれば、
正答率3%の問題は解けなくて良い。
むしろ解くなと言っているくらいだ。
そこに何十分もかけても、
どうせ取れないし、それどころか
本来点数が取れた問題を落としてしまう。
だから、取捨選択が非常に重要なのだ。
関数の最後の問題、確率の問題、空間図形の最後の問題、相似の問題などは、
基本的にかなり難しい。
正直、毎日1時間以上この単元だけに費やしたとしても、
本番で点数を取れるかどうかは怪しい。
だから、日頃の勉強から
生徒ごとに、勉強すべき内容を変えている。
偏差値50くらいなら、あえてそれらの単元はやらずに、
他の基本問題とか、理社の対策に時間をかけてもらっている。
結局は5教科の総合点が大事なので、
コスパの悪い単元は後回し。
結果に結びつきやすい単元を重点的にやらせる。
もちろん、
多摩高校や翠嵐高校など、偏差値70レベルの高校を目指すなら、
正答率3%の問題にもチャレンジしないといけない。
OKUNO塾は、集団授業ではあるが、
宿題の内容などは、全て個別指導である。
このバランスがうまく取れているからこそ、
どの学力帯の生徒も伸ばせるのだ。
生徒ごとに使っているテキストもまるで違うが、
こうやって個々の生徒を見ながら指導することで、
塾生全員が、志望校合格に近づけるのだと思う。