小学生クラスの生徒で、
思うように伸びていない生徒がいる。
私は、伸びないのには絶対に理由があると思っているので、
なぜなのかをずっと考えていた。
本人曰く、宿題もちゃんとやっているとのことなので、
ますます不思議である。
でも、その理由が先日の授業で分かった。
その理由とは
「宿題をやっていないから」だ。
あれ?やっているってことじゃなかったの?
と思うかもしれないが、
よくよく見ると、やっていないことが分かった。
要は、やっていると嘘をついていたのだ。
なぜそのことに気づいたかというと、
小学生クラスでは毎日算数の計算問題を宿題にしているのだが、
宿題で解いてきた計算には途中式がほとんど書かれていない。
確かに暗算でできる問題もあるが、
その日の宿題は、絶対に暗算ではできない問題だった。
8.88÷37とか6.51÷93とか。
でも答えには、暗算で0.24、0.07と答えが書いてあった。
これが暗算でできるレベルだったらたしかに嬉しいが、
この生徒はそこまで計算ができるわけではない。
にもかかわらず途中式も一切なく解けていた。
これはおかしいなぁと思ったので、
本人に聞いてみた。
「これって答えを写した?」
すると生徒は、『いえ、ちゃんと解きました。』
と言う。生徒が言うことは信じてあげたいので、
「じゃあこの問題解いてみて!」と全く同じ問題を出してみた。
でも、結果は全く解けなかった。
ということで、
もう1度、「答えを写したの?」と聞いた。
すると今度は、『あっ確かこの時はお母さんに教えてもらいながらやったんでした。』
とのこと。
さっきと言っていることが違う。
大体話が二点三点する生徒は、誤魔化そうとしている。
お母さんに答えを教えてもらったってこと?
と聞くと、
『そうではなくて、ヒントをもらいながら解きました。』
んー。
もしそうだとすると、なぜ途中式がないのか?
これが全くわからない。
ヒントをもらいながら書いたのであれば、
教えてもらった式とかが書いてあるはずなのに。。。
それを生徒に伝えると、しばらく黙ったのちに、
『あっそうだ。この問題は解けなかったので電卓を使ってやったんでした。』
とのこと。
。。。
呆れてしまって
これ以上言及することはしなかったが、
思うように伸びない原因が分かった気がする。
おそらくこれまでも解いていなかったのだろう。
電卓を使ったり、答えを写したりしていたのだろう。
このことに親御さんは気づいているのかな?心配である。
当塾としては、まずはちゃんと解くことが大事なので、
怒るのではなく、どうやったらちゃんと解くようになるのかを話し合った。
生徒は、今後はちゃんとやる!とのことだったので、
このことは親御さんには伝えていない。
でも、もし次同じようなことが起きたら伝えようと思う。
伸びないのには、やはり原因がある。
塾は、原因の特定だけでなく、それを改善させないといけない。
改善させることが最も骨の折れることだ。
皆がちゃんとやってくれればいいけど、
そうではないのが、教育なんだよね。
怒りたくなる気持ちをグッと堪えて、
ちゃんと本人と話し合うことが大事。
でも、怒りたくなることだってある。
でも感情的に怒っても効果ないから、
とにかく話し合うこと。
これに尽きるね。