先日の中学生の理科の授業で、
2×0.5をして重さを求める問題があった。
非常に驚いたことにこの問題が解けない生徒がいた。
これは算数の授業ではない。理科の授業である。
しかも、中学生の授業である。小学4年生の授業ではない。
当然、こんなところでつまづきたくないし、
どんどん次に行きたかったのだけど、
私はこういう基礎でつまづいている生徒を放置できない。
ヒントとして、
「×0.5ということは、半分にするということだよ!」
「2を半分にしたらいくつ!?」
と聞いてみた。
どうなったか?
そこからずっと無言のままになってしまった。
しばらく待ってみたが、答えられなかった。。
うーんどうしたら良いのだろうか。
当然、他の生徒はみんなわかっているし、
もう先に行ってくれーって感じだったんだけど、
さすがにこの生徒を放置したら、周りのとの差がどんどん広がってしまう。
こういう時、本当にもどかしい気持ちになる。
周りの生徒の空気を感じ取って、授業を先に進めるか?
この生徒でもわかるまで待ってあげるか。
些細なことのようで、本当に難しい。
もう最後の手段だと思って、
ペンを2つとって、
「今、目の前に赤のペンと青のペンがあるよね。(青のペンを後ろに隠す)何本見える?」と聞いてみた、
結果はどうなったか。
その生徒は「1.5」と答えた。
さすがにお手上げである。
どうしたらよかったのか。
自分の授業にどんどん自信がなくなっていく。
とことんできない生徒は
1対1の個別指導であれば小学4年生の単元に戻って教えられる。
でも集団の中で、圧倒的に遅れている生徒をどうするか?ってのは
かなり悩まされる問題である。
結局その生徒は2×0.5が最後まで解けなかった。
その生徒には申し訳ないけど、私は全体を優先し、先に進めた。
でも、どうにかしないといけないという気持ちはある。
だから、日々の宿題を見直して、
計算問題を入れるようにした。
「それも、途中式まで全て模範解答と同じようにしないとダメ」
という条件をつけた。
そして「自習室に毎日来るように」という条件もつけた。
正直、これくらいやらないと
2×0.5が解けない生徒は伸びていかない。
勉強しなさい!というのは楽だけど、
それを実行させて、学力を伸ばすのはとても難しい。
言うだけの塾でいいならどれだけラクか。
いつもそんなことを思ってしまう。
この仕事の1番大変な部分って
こういった泥臭いことをしている時だと思う。
その分、数ヶ月後に生徒が伸びてきたら
喜びも一入なんだけどね。。