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伸びない生徒は、なぜ伸びないのか?理由その2

昨日に引き続き、なぜ学力が伸びないのか?2つ目の理由について書こうと思う。

 

 

2つ目の理由は『わからないままでも違和感を感じないから』である。

 

学力が伸びない原因の1位は昨日紹介した「勉強していないから」これが6割くらいかな。そして2位の「わからないままでも違和感を感じないから」これが3割くらいといった感じ。残りの1割がその他かな。あくまで体感としての数値だけど。

 

 

わからないままでも違和感を感じない、とはどういうことか?たとえば、歴史で「卑弥呼」を習うとする。生徒のノートを見ても「卑弥呼」と書いてあるにもかかわらず、当てて答えさせると、えーと、何て読むんですか?となってしまう。

 

 

つまり読めないのに卑弥呼と書いているのだ。一般的には、何て読むのかな?と違和感を抱くと思う。テキストの上部に読み仮名もふられているし、先生が授業中何度も「ひみこ」と読んでいるのに、そこは全く頭に入っていない。

 

 

読めないのに漢字を書いてしまうという現象自体が、なかなか恐ろしい。読めないまま漢字を書くことに違和感や気持ち悪さを感じてほしいけど、こういった感情を抱かない生徒が一定数いる。

 

 

英単語でも同様だ。Americaという単語を書くとき、読めないまま書いてしまう生徒がいる。自分自身を振り返ると、小中学生の時から、漢字や英語を覚える時、読めないまま書くということはなかった。というか、読めないのに文字を書くって相当抵抗感があったけどなぁ。実際、ほとんどの生徒は、「先生、これ何て読むんですか?」と聞いたり、調べたりするけど、ごく一部、こういったところに違和感を感じない生徒がいる。

 

 

だから、どの科目も全然覚えられない。なぜなら発音がわからないから。英語や漢字だけでなく、社会でも、理科でも、数学でも、用語が覚えられない。だから記憶に定着しない。問題文の漢字がわからなかったり、意味がわからず、そもそも何を聞かれているのかわからないまま問題を解いているということもある。でも、わからなくても違和感を感じないので、まぁいっか、と雰囲気で解いてしまう。

 

 

だから、こういった生徒の特徴として、全ての科目の点数が低い。というのがある。英語はできるけど、とか社会はできるけど、というのがなく、全体的に低い。専門の方が見れば、学習障害と言うかもしれないけど、私個人としては、対策方法はあると思う。

 

 

とにかく、ぶつぶつ声に出しながら勉強させること、そして、意味がわからなければ、すぐに先生や親に聞くこと。そのためには横でつきっきりで指導をすることだ。発音ができるかどうかは、声に出させればわかるので、ぶつぶつ喋りながら解かせればいい。一方で意味がわかっているかどうかは、本人から申告してもうしかない。頭の中をぱかっと開いて解析することはできないからね。

 

 

となると、本人が質問しやすい雰囲気を作ることが大事。そしてすぐに答えてあげることが大事。些細な質問にもちゃんと答えてあげることで、少しずつわからないことを申告しようとしてくれる。横でつきっきりでいないといけないので、マンツーマン指導でしないと無理だ。家庭学習も、子供に1人で勉強させるのではなく、1日30分でもいいから、親御さんが真横に座り、意味がわからないところ、読めないところがあれば、怒らず教える。これしかない。

 

 

伸びない原因が『わからないままでも違和感を感じないから』である場合は、相当伸ばすのに時間かかる。しかもマンツーマンで少しずつ少しずつ伸ばしていくしかない。根気のいる作業である。