日頃から多くの生徒の指導をしていると、これだけはできて欲しいということがいくつかある。そのうちの1つが、
自分で丸つけができるようになること。
である。小学生のうちに一人で丸つけができる力を身につけて欲しい。これは切に願っていることだ。これができるようにならないと学力は確実に伸びない。当然のことだ。
たとえば、漢字の勉強をして間違いがあるにもかかわらず、丸にする生徒がいる。当塾では毎回20個弱の漢字テストがあるが、5個以上間違えている漢字を丸にしてくる生徒がいる。計算テストでも同様に、間違えがいくつかあるのに、全部丸にしたりする生徒がいる。なぜか?
めんどくさくてズルをする生徒もいるだろうし、注意力欠陥で見逃すこともあるだろう。でもとにかくここをトレーニングしてあげないといけない。だから当塾では、生徒たちがまず丸つけと直しをして、その後先生がチェックするようにしている。
これは、最後に先生にチェックされるというプロセスが入ることで、生徒たちが手を抜かないようにするためだ。でも本音を言えば、丸つけができるかどうかは小学3年生くらいまでの家庭教育でなんとかして欲しい。
おそらく小学生高学年・中学生になっても丸つけが自分でできない生徒は、小学校低学年までの間に、親御さんに宿題のチェックをしてもらうプロセスがないまま育ってきたのだと思う。親は勉強をしたかどうかだけ確認する程度で、中身まではチェックしない。こういう教育が子どもたちの学力低下につながっていく。最低でも、自分で丸つけと直しができるようにはしないといけない。
でも、今は共働きの時代。子どもたちが学校から帰ってきて宿題をやるときに親がまだ帰ってきていないという家庭もたくさんあるだろう。昔ならお母さんが宿題を一緒に見てくれたりしていただろうが、それが物理的にできない状況にある。これって結構由々しき問題だと思う。親がいなかったり、あるいは家にいても勉強を見てあげないと、子どもたちが嘘をついて勉強をしたふりをする確率がものすごく上がると思う。
もちろん、当塾では自分で丸つけができない小学生だって受け入れる。ちゃんと改善していくように指導していく。でも、やはり親御さんの協力がないと無理だし、理想を言えば、小学生低学年までの間はじっくりと子供の勉強を見てあげていただきたい。
中学生になると、反抗期と重なるので、まぁ親が勉強を見るのはなかなか無理な話だと思う。特に男の子は中1の終わりくらいから親(特に母親)の言うことは右から左に流れていくので、小さいうちのまだ会話が成立していた時期にいろいろと教えてあげて欲しい。