2年ほど前に
塾ブログの方で書いた数量感覚についての記事を
今でもたびたび読み返している。
それだけ、
毎年のように数量感覚のない生徒が
小学生・中学生にいるということだ。
先日の授業でも
10+4.5を5.5と答えた生徒がいた。
10+4は14と一瞬で答えられるのに、
10+4.5になるとなぜか間違える。
なぜ間違えてしまうのか?
その生徒が解いているノートを見ると
10+4.5でも筆算で書いている。
よく見るとこんな感じ↓
10
+4.5
1の下に4が書いてある。
それで5.5になったのだろう。
ここでは2つの問題がある。
①筆算の書き方が間違えていること。
②数量感覚がないこと。
多くの塾の先生は、
①の筆算の書き方ばかりに目を向けてしまうだろう。
たしかに、
正しい書き方を身につけなければならないけど、
私自身はそれ以上に②の数量感覚がないことが
大きな問題であると思っている。
そもそも10に4くらいの数を足しているのだから、
「14くらいになるだろうな」という感覚が必要である。
筆算の書き方を間違えたからという理由で
10+4.5が5.5になるようではいけない。
では次に
なぜ数量感覚が身につかないのか?
どうすれば数量感覚が身につくのか?
これらについて考えてみたいと思う。
数量感覚が身につかない理由の1つとして、
「暗算をしていないから」というのが挙げられる。
この生徒もそうだが、
10+4.5ですら筆算をわざわざ書いている。
つまり、頭で大体このくらいになるだろうな。
という見立ては日頃していないということだ。
数量感覚を研ぎ澄ますには暗算で計算することが大事。
特に、簡単な四則演算くらいは頭でやってほしい。
そして、それ以上に大事なことは、
とにかくお母さんやお父さんと一緒に買い物に行くこと。
そして、決められたお小遣いの中で、自分でお会計をすること。
日常で数字を使うのは、買い物が最も多い。
だから、買い物に子供たちと一緒に行く。
買い物はほぼ毎日行っているだろうから、
その度に連れていく。
小さいうちであればあるほど学びは多いだろう。
しかも30%値引きシールとか貼ってあることもあり、
割合の勉強も自然とできる。
とにかく、
生活の中でいかに勉強の場を増やしてあげられるか?
これが家庭教育にとっては重要だ。
決して塾や学校だけが勉強の場ではない。
むしろ、家庭教育が9割以上を占めると思う。
昔は100円を握りしめて
駄菓子屋に行くなんてことがよくあったけど、
今はそういうものがない。
お菓子1つとっても親が買ってきてしまう。
でも、そうではなくて、
子どもたちに100円を握らせて、
予算の中で買い物をさせてほしい。
消費税だって考えないといけないし、
合計金額が100円を超えないように
暗算で計算しないといけない。
こうやって数量感覚は身についていくんだよね。
一人で買い物に行かせるのが不安なら、
スーパーに一緒に行って、
お会計だけ別々にすればいい。
100円を渡して、
この中で好きなお菓子を買いなさい。
と伝え、お会計だけ分ける。
これだけでもかなり勉強になる。
ぜひ、生活の中に取り入れてほしい。