神奈川県川崎市の塾|OKUNO塾のつぶやき

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英語が読めないのではなく情報整理ができない

中学生の夏期講習の英語で

改めて気付かされることがあった。

 

 

英語の高校入試問題では

地図やグラフを読み取る問題がよく出る。

 

こんな問題ね。

 

毎年、受験生の正答率は低い。

これは、当塾がというより、

神奈川県の中学3年生全体の話である。

 

 

なぜ、読み取る問題なのに、落としてしまうのか。

 

答えは、全て書いてある。

それを読み取ればいいので、

数学のように、公式を理解しておく必要もなければ

社会のように年号を暗記しておく必要もない。

 

目の前にある情報をしっかりと読んで解けば良い。

 

 

それなのに、落としてしまう。

なぜなのか?

 

 

もしかしたら情報整理ができないからでは?

と薄々感じていた。

 

 

だから、今年から新たに

「英文を日本語にしたものを解いてもらう」

という取り組みを始めた

 

 

こんな感じ。

 

 

解いてもらってどうだったか?

 

予想通り、日本語にしても、

半数ほどの生徒が間違えてしまう。

 

 

これまで面談などで、

「うちの子は英語が苦手なんです」

とか「英単語はできるけど、試験になると解けないんです」

といった相談をよく受けていた。

 

 

でも、おそらく

こういった情報整理ができていないから解けない

という生徒たちも、

「英語が苦手だから」で片付けられていたのだと思う。

 

 

これは、英語が原因なのではない。

情報整理ができないことが原因である。

 

 

だから、英語の練習の前に、

表やグラフを読み解く練習をしないといけない。

科目で言えば「地理」でこういった問題はよく出てくる。

 

だから、英語の練習の前に、

地理のグラフや表の読み取り問題をやらせるべきだ。

 

 

英語の問題を克服するために、

まさか地理の問題を解かせるべきだとは

なかなか気づかないだろう。

 

今回の気付きは相当大きな収穫である。

日本語に訳した問題を解かせてみて本当に良かった。

 

講習では普段なかなかできないことに

時間をかけて取り組める。

 

10年以上教えていても、

いまだに新たな気付きはたくさんあるものだね。

良かった。

 

 

ちなみに、この問題は

今年発刊された教材に載っていた問題である。

 

その教材は、まず日本語で問題を解いて、

その後、英語で問題を解きましょう!

という作りになっている。

高校入試に特化した教材の中で、

こういった作りのものが今までにあったか?

 

私の知る限りはない。

 

 

これは非常に良い構成だと思う。

 

残念ながら市販では販売されていないけど、

ぜひ市販でも販売した方が良いと思う。

なかなかこういった練習はできないからね。

 

あと、日本語にして解けるなら、

その生徒は純粋に英語の力を養えばいい。

間違えた原因が英語力にあるのか、

情報整理力にあるのかを知る上で、

このテキストはとても有効である。

 

 

いやぁ無駄にテキストを買い漁っているからこそ

こういった偶然の出会いがあるものだ。

だから、どんなマイナーなテキストでも

一度自分の目で見るということは辞めてはならないだろう。

 

 

今回の発見は本当に大きなものだ。