神奈川県川崎市の塾|OKUNO塾のつぶやき

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年々、教科書準拠ワークが使えないと感じている

塾用教材には、大きく分けて3つのカテゴリーがある。教科書の内容に沿って作られた教科書準拠教材、教科書には沿っていないが、その学年で学習することが網羅されている通年用教材、そして入試対策教材である。

 

 

この3つのカテゴリーの中で「教科書準拠教材」が最近使いづらいと思うようになってきた。そもそも教科書準拠教材の価値は、定期テスト対策がしやすいという点である。通年用教材だと、単元が教科書の順番とは異なるので、飛び飛びで学習しないと定期テストの勉強ができない。一方で準拠版は、p1〜p30などというように、順番通りに学習ができるので、運用がしやすいというメリットがある。

 

 

また教科書準拠のテキストは難易度が易しいので、学力が低い生徒が集まる個別指導塾などでよく使われる。というか私が知る限り個別指導塾で、教科書準拠を使っていない塾ってほとんどない気がする。それほどメジャーなのだ。

 

 

しかし私は準拠教材の利用価値が薄れてきていると感じている。現に当塾では、今年から授業用の教材として準拠テキストを一切使っていない。一昨年までは使っていたけど辞めた。

 

 

なぜ利用価値が薄れてきているかというと「定期テスト対策として使えないから」というのが最大の理由である。準拠テキストは、定期テスト対策のために使っていたのだが、使えなくなってきている。

 

 

その理由は、ここ最近の定期テストの出題形式の変化にある。年々定期テストは入試問題のような形式になっており、とにかく難しい。数学の計算問題ですら、単純な問題ではなく、登場人物が2人いる会話形式の穴埋め問題として出題されたりするほどである。こうなると、単に知識ではなく読解力なども必要になってくる。

 

 

そしてこの定期テストの入試問題化は、いろいろな中学校で起きている。副教科はそうでもないけど5教科は入試問題から作っていると思われる。中には英語で1つも教科書の文章が出ず、すべて初見問題の長文が出される中学もあるほどだ。公立の中学がどんどん入試よりになっているのは賛否両論あると思うけど、個人的には勉強が苦手な生徒は本当に大変だと思う。

 

 

一昔前は、教科書の単語を覚えたりすることで、50点以上は取れたと思うけど、今はそもそも教科書の文が1つも出なかったりするので、点数の低い生徒は平気で4点とか取る。100点満点でね。だから定期テスト対策として入試問題を使うようにしている。

 

 

当然、入試問題を解かせるので大変。時間がかかりすぎて、計画が思うように進まなかったりする。生徒の自習の様子を見ていると、1問に30分くらい使っていたり、問題文の意味がわからなかったりして、全然進まないことが追い。

 

 

これまでの準拠版の一問一答とかならこんなことはなかったんだけどね。定期テストが難しくなって、対策もより一層頭を使わないといけなくなった。大変だ。おそらく今後、どんどん問題が複雑にかつ、入試問題のような形式になるのだろう。

 

 

これは川崎市で特に顕著な傾向だと思う。横浜市の中学に通う生徒が当塾にはいるが、その中学の問題は、川崎市の中学に比べればはるかに簡単である。もしかしたら川崎市の教育委員会が推し進めているのかもしれない。いずれにせよ、全然高得点を取ることが難しくなってきている。